国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2016年10月22日(土)
国際シンポジウム「中国における歴史の資源化――その現状と課題に関する人類学的分析」

チラシダウンロード[PDF:1800KB]
  • 日時:2016年10月22日(土)10:00 - 17:30
  • 場所:国立民族学博物館 第4セミナー室
  • 一般公開(参加無料/申込不要/定員70名[先着順])
  • 言語:発表はすべて日本語で行われます
  • お問い合わせ:
    国立民族学博物館 塚田研究室
    TEL: 06-6876-2151
    E-mail:tsukada★idc.minpaku.ac.jp
    ※★を@に置き換えて送信ください。
 

趣旨

現在の中国では歴史がさかんに資源化されている。中華民族の一体性の構築をはじめとする政治目的に活用されたり、観光開発による実利の獲得、アイデンティティの構築に利用されたりと、多様な目的と形態で進行している。本シンポジウムは、中国において歴史がいかに資源化されているのかについて、民族英雄、史跡・景観・文物、記憶・記録・伝承といった問題領域に分けて、政府・知識人・民衆等の諸主体の役割、諸民族の文化との関わりに留意しながら、人類学的立場からその現状を明らかにし、内包する課題について展望を得る。

プログラム

10月22日(土)
10:00 - 10:10 館長補佐挨拶 寺田吉孝(国立民族学博物館)
10:10 - 10:20 主旨説明 塚田誠之(国立民族学博物館)
セッション1 「民族英雄」とその資源化 司会:塚田誠之(国立民族学博物館)
10:20 - 10:50 「岳飛の社会記憶とその資源化――杭州岳廟を中心に」
韓敏(国立民族学博物館)
10:50 - 11:20 「一帯一路構想の中での「鄭和」言説――中華民族の英雄か、回族の英雄か」
松本ますみ(室蘭工業大学)
11:20 - 11:35 コメント:長谷川清(文教大学)、兼重努(滋賀医科大学)
11:35 - 11:45 質疑応答
セッション2 史跡・景観・文物の資源化 司会:河合洋尚(国立民族学博物館)
13:00 - 13:30 「中国の近年の古村落の保護と開発――桂林を例として」
廖国一(中国広西師範大学)
13:30 - 14:00 「烈士陵園の景観――南部と北部の記念碑の比較から」
高山陽子(亜細亜大学)
14:00 - 14:15 コメント:松岡正子(愛知大学)、長谷千代子(九州大学)
14:15 - 14:25 質疑応答
セッション3 記憶と記録・伝承の資源化 司会:韓敏(国立民族学博物館)
14:40 - 15:10 「ハニ=アカ族の記憶と記録」
稲村務(琉球大学)
15:10 - 15:40 「中国朝鮮族の再移住と移住史の資源化――「百年部落」をめぐる伝統文化の再構築」
権香淑(大阪経済法科大学)
15:40 - 15:55 コメント:藤井真湖(愛知淑徳大学)、上野稔弘(東北大学)
15:55 - 16:05 質疑応答
セッション4 総合討論 司会:塚田誠之(国立民族学博物館)
16:30 - 17:30 コメンテーター:大野旭(静岡大学)、横山廣子(国立民族学博物館)、蔡志祥(香港中文大学、国立民族学博物館外国人研究員)、廖国一、曽士才(法政大学)