みんぱっく アイヌ文化にであう2―樹皮からつくる着物
アットゥシ〈靭皮衣(じんぴい)または樹皮衣(じゅひい)〉※
※アットゥシは、オヒョウという木の内皮の繊維を利用して織られており、靭皮衣や樹皮衣ともよばれます。
北海道/日本
アットゥシは、オヒョウという木の内皮の繊維を利用して織られています。本州以南などでみられる麻、シナ(級)の布に似ています。筒そでの着物で、おくみ(左右を合わせるところ)がありません。また、労働する時は帯をしめます。女性の場合は、モウルと呼ばれる肌着を着てから羽織ります。
このアットゥシが作られたのは、19世紀後半といわれており、独特の風合いが生まれています。木綿の紺糸を織りまぜた縞模様がみられます。
佐々木先生からのひとこと
アイヌ語には日本語にない発音があります。アットゥシの「シ」のように小さく表記し、読むときは軽く発音します。くわしくは『アコロイタク』を見てみましょう。
アットゥシは水や風にも強いので、本州でも漁師などが使用していました。
参照資料
『アイヌ生活文化再現マニュアル:織る【樹皮衣】』
『アイヌ文化の基礎知識』 p.76~97
『アイヌ民族:歴史と現在 小学生用』 p.8、9
『アイヌの人たちとともに』 p.22、23
『アコロイタク』
モノ情報カード
アットゥシ〈靭皮衣または樹皮衣〉