みんぱく映画会
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2007年3月21日(水)
開館30周年記念科学映画祭 人と科学をつなぐ世界の映像「プロテウス:19世紀のビジョン」「科学はフィクションである:ジャン・パンルヴェの映画」「ガラパゴス」 -
2007年3月19日(月)~21日(水・祝)
3月19・20日 13:00~17:00(開場12:30)
3月21日 11:00~17:00(開場10:30)
※12:00~12:45はお昼休みとなっております。場 所:国立民族学博物館 講堂
定 員:450名(先着順 申し込み不要・参加無料)
主 催:総合研究大学院大学 国立民族学博物館この科学映画祭は、総合研究大学院大学・葉山高等研究センター研究プロジェクト「人間と科学:最先端科学と社会を接合する学の構築-博物館という場の活用を通じて-」2006年度研究事業として開催するものです。
特別展「聖地★巡礼―自分探しの旅へ―」2007年3月15日(木)~6月5日(火)も合わせてご覧ください。急速に発展した科学が人類の未来をバラ色にしてくれると信じられてきた20世紀が終わり,科学の進歩による地球環境や生命倫理の問題が深刻さを帯びてきた今日、我々人類にとって「科学」のあり方、位置づけはどうあるべきなのでしょうか。わかりにくい科学、遠い世界にある科学、難しいけどすばらしい科学。そんな「科学」をやみくもに信仰する風潮が未だ絶えない今こそ、あらためて科学界と私たち市民との対話が重要です。
これまでも、科学を分かりやすく市民に伝えようと多くの努力が重ねられてきました。その一つが映像であり、「科学映画」と呼ばれる作品群の中にはアートへと昇華された世界を作り出したものも数多くあります。一方で、映像の持つ圧倒的な情報量がフィクションを生み出す力を持つことも事実です。
この映画祭は、科学映像を通じたサイエンス・コミュニケーションの内外の状況をより多くの方々に知ってもらおうとする試みであるとともに、映像がサイエンス・コミュニケーションに果たす可能性と課題を様々な角度から検証する機会にしたいと考えています。■上映スケジュール&映画解説
※日本,アメリカ合衆国およびフランスで製作された科学映画計10本(日本:1本、アメリカ:3本、フランス:6本)を日本語ナレーション付きで上映します。
3月21日(水・祝)午後には、アメリカから招いた3名の科学映画関係者らによる楽しいトークやレクチャー,質疑応答の時間などが予定されています。3月21日(水・祝)
11:00~(午前の部)「プロテウス:19世紀のビジョン」(米・2004年・60分・カラー)
Proteus: A Nineteenth Century Vision
19世紀、「深海」は「宇宙」と同義だった。摩訶不思議な深海生物を通して、「科学とアート」の幻想的な神秘の融合を試みる。13:00~(午後の部)「科学はフィクションである:ジャン・パンルヴェの映画」(仏・2007年・52分・白黒/カラー)
Science is Fiction: the films of Jean Painleve
科学映画のパイオニア、J.パンルヴェが描く不思議の世界。タコの性生活や吸血コウモリの生態、オスのタツノオトシゴの出産シーンは秀逸である。「ガラパゴス」(米・2002年・40分/カラー)
Galapagos
約170年前にダーウィンが訪れたガラパゴス。この島で、最新の科学技術を駆使して現代版「種の起源」を探る女性海洋生物学者の探検を描く。■解説
大森康宏
国立民族学博物館教授。民族学博士。
民族学博士(パリ第10大学)。専門は映像人類学(民族誌映画)。著書に『映像人類学の冒険』(せりか書房)、『進化する映像』CD-ROM付(千里文化財団)など。映像作品50本余。撮影・製作監督を務めた「津軽のカミサマ」が1995年フランスパリ第14回民族誌映画大会ナヌーク賞(グランプリ)受賞。久保正敏
国立民族学博物館教授。工学博士(京都大学)。専門はコンピュータ民族学(情報組織化論、博物館情報論)、民族情報学(先住民とメディア文化論)。著書に『マルチメディア時代の起点 イメージからみるメディア』(日本放送出版協会)、『コンピュータ・ドリーミング オーストラリア・アボリジニ世界への旅』(明石書店)など。
■ゲスト・スピーカー
ローレンス・オレリー Laurence O'Reilly
スミソニアンの国立自然史博物館で展示企画及びプロジェクトのディレクターを務め,当館のIMAXシアターを立ち上げた張本人。IMAX仕様で撮影されたガラパゴス諸島のドキュメンタリー映画『ガラパゴス』のエグゼクティブ・プロデューサー。サイエンス・コミュニケーションの国際的重鎮でもある。
ヴァレンタイン・カース Valentine Kass
全米科学財団及び米国のインフォーマル科学教育プログラム(ISE)におけるプログラム・ディレクター。テレビや映画といった映像メディアや科学博物館などを活用して,より多くの人々に科学を伝える画期的なプロジェクトを推進している。英国の由緒ある国際ワイルドスクリーン映画祭審査員。
デニス・リー・ミッチェル Dennis Lee Mitchell
シカゴにあるノーザン・イリノイ大学の美術学部教授。専門はセラミック・アートで、アートと科学の融合を志向している。国際的なセラミックの専門誌に執筆したり、有名美術館などでの個展など精力的に活動中。