国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

みんぱくウィークエンド・サロン――研究者と話そう

2007年11月17日(日)
【特別企画】名誉教授のみんぱく案内

【写真キャプション】(1)ブータン議会(2)イランの遊牧民の絨毯づくり(3)スリランカ中央高地 狩猟採集民ヴェダ族「ひとりひとりに自分の歌がある」(4)首長の家族とともに

(1)ブータン王国 はじめての憲法と選挙
ブータンが、今年8月1日、憲法の最終草案を発表しました。新たな憲法の制定にはどのような意味があるのでしょうか。なぜ今ブータンが憲法を制定しなければならなかったのでしょうか。ブータンの情勢について紹介したいと思います。

○ 話者
栗田靖之(名誉教授)

○ 場所
本館展示場(展示場内休憩所)

○ 時間
10:30~11:15


(2)西アジアの生活と絨毯
乾燥地帯のきわめて厳しい自然環境に住む人びとは、さまざまな方法でこれに対処しています。都市や村落の住民、あるいは遊牧民にとっても、絨毯のような暖かいウール製品は生活必需品です。絨毯には多彩で多様な文様が織り出されていますが、それには人びとの感性や美意識、宗教的世界観が反映されていて彼らの伝統的な文化を理解する上で大変重要です。

○ 話者
杉村棟(名誉教授)

○ 場所
本館展示場(西アジア展示)

○ 時間
11:45~12:30


(3)音の文化の多様性
アジアをはじめ世界の諸民族は、自然など人びとを取りまく変化にみちた諸環境を背景にして、多様な音の文化をはぐくんできました。さまざまな音を心地よいと感ずるかどうかといった音の認知の変容について、さらには愛や悲しみなどを表現する音の文化の創造と伝承の諸相について紹介しました。

○ 話者
藤井知昭(名誉教授)

○ 場所
本館展示場(音楽展示)

○ 時間
15:00~15:45


(4)アマゾン調査で学んだこと
アマゾンでは、文明社会ですでに失われた時の観念があり、ここで私は時の原点を知りました。また物々交換において経済の原点もみました。アマゾンで生き残れるのは健康で強いもの。結婚もそうしたものにしか許されません。しかし、働けないものに対する援助もおこなわれていました。人びとは物には霊がいるとして、魂があるので死者の物を相続する事はできないといいます。では、死ぬ時には何を持ってあの世へ行くのでしょうか。アマゾンでの調査の日々、私が学んだことをお話いたしました。

○ 話者
大給近達(名誉教授)

○ 場所
本館展示場(展示場内休憩所)

○ 時間
16:00~16:45