特別展「世界大風呂敷展」
風呂敷の包み方
お使い包み
名称のとおり、もっとも一般的な包み方で、菓子折りや弁当箱など四角いものを包むときに用いる。風呂敷の中央に品物を置き、図の順番に包み込む。折りたたむときに風呂敷の辺を内側に引き込むようにすると、品物のかたちにそって美しく包むことができる。品物の最長辺の3倍の対角線を持つ風呂敷寸法が適当である。
隠し包み
フォーマルな包み方は、金封包みのように平包みの状態が一般的だが、隠し包みは外観が結び目を見せないで平包みのように見えるところに特徴がある。訪問時の手土産や改まった進物時に適切な包み方である。対角線両隅をま結びにして、他の隅をこの結び目の下にくぐらし、対する隅は結び目の上を覆って包み込むようにする。
二つ結び
軸箱、細長い筒型の品物など、相対する隅が結べないときの包み方。品物を風呂敷の中央に置き、図のように長い方の隅を結んで二つの結び目をつくり、包結する。二つの結び目の長さをそろえるようにすると品が良い。
ひっかけ結び
平らで長方形の品物を包むときに用いる。風呂敷中央に品物を置き、同一辺上の隅を結ぶ。結ぶ一方の隅がとどかないときに多用される。表には結び目が二つできる。
巻き結び
反物、瓶など円筒形のものは図のように巻き込み、二隅を品物の中央でねじり、裏にまわして結ぶ。結び方はしっかりとま結びにする。
瓶包み
液体を入れた瓶類は、巻き結びにすると流れ出す場合もある。そのために、瓶は風呂敷中央に置き、相対する隅を瓶上でま結びにする。残った両隅は、交差させて瓶の前で結び目をつくる。
すいか包み
球形のものを包むときに便利。共通する辺の隅をそれぞれ結ぶ。一方の結び目に他方の結び目をくぐらせて引っ張ると品物は固定される。落とすと割れやすいものは、すべてま結びにすることが望ましい。
※包結方法は現在の呼び名に従った。
※ここに示す包結方法は、主として腕上・垂下・肩上運搬で使用されている。
※「平包み」とは、風呂敷の古名称であるとともに、現代では包み方の呼称となっている。すなわち結ばないで平たく折りたたむ包み方をいう。