国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

コレクション展示「中国・雲南の絞り藍染め ─ 大理ペー族の村から」

第1回コレクション展示
中国・雲南の絞り藍染め ─ 大理ペー族の村から
藍染めパターン
2002年2月23日(土)~8月20日(火)
 
●周城の藍染め
 
 大理盆地では植物を用いる天然藍の染料が製造され、清代後半には当地の特産品として文献に記されるまでになっていた。その原料は「板蘭根」[Baphicacanthus cusia]で、日本ではリュウキュウアイの名で知られる。盆地内でも特に人口密度が高く、耕地不足の周城では、20世紀の初めに多くの農民が穀物より収益性の高い板蘭根を栽培し、染料を作っていた。なかには自ら藍染め業を営む者もおり、そこに型染めや絞り染めの技術を会得する者が出現したのが、周城の絞り藍染めの始まりだと思われる。

染色作業の様子
大きな木樽を用いての染色

藍の花
周城のリュウキュウアイの花
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