国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

企画展(連携展示)「記憶をつなぐ―津波災害と文化遺産」

  • 会場:国立民族学博物館 本館企画展示場A
  • 会期:9月27日(木)~11月27日(火)
  • 開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:水曜日(水曜日が祝日の場合は、翌日が休館)
  • 無料観覧日:11月3日(土・祝)文化の日、11月17日(土)、18日(日)関西文化の日
  • ※本館展示の観覧料が必要です。 詳細はこちら
    ※毎週土曜日は、小学生・中学生・高校生は無料で観覧できます。ただし、自然文化園(有料区域)を通行される場合は、同園の入園料(250円)が必要です。
  • 主催:国立民族学博物館、国立歴史民俗博物館、国文学研究資料館
  • 後援:国立文化財機構、文化財保存修復学会、日本文化財科学会、
       日本民具学会、日本民俗学会、追手門学院地域文化創造機構、
       財団法人千里文化財団
  • 協力:産経新聞社、共同通信社
 
展示趣旨

2011年3月11日に発生した東日本大震災による甚大な被害は、我々の社会に大きな試練をもたらしました。原発の被害はもとより、地震・津波の傷は深く、「大震災」は現在進行中の出来事です。

地域コミュニティそのものの存続があやぶまれるなかで、被災地では例年以上に祭りや芸能の奉納が活発に行われました。それは、人間の「生」にとっての、有形・無形の文化遺産の価値を改めて認識させられる出来事でした。

こうした文化遺産の復興の背後には、さまざまな形の復興支援がありました。私たち国立民族学博物館も、同じ人間文化研究機構に属する国立歴史民俗博物館、 国文学研究資料館などと連携し、復興の支援に関わってきました。

この企画展では、文化遺産の復興の作業に目を向け、私たちにとっての文化遺産の意義を改めて見直すとともに、その文化遺産を通じて、この震災・津波の記憶をいかに未来に継承し、次代の社会を築き上げていくのかを考える契機となればと願っています。

●企画展関連書籍のご案内

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本企画展の関連書籍「記憶をつなぐ-津波災害と文化遺産」(本館准教授・日髙真吾編)を発刊しました。
お問い合わせは、国立民族学博物館 ミュージアム・ショップまで。

 
●関連イベント「南部藩壽松院年行司支配太神楽」みんぱく公演終了

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[PDF:4.9MB]

日時:2012年11月18日(日) 14:30~15:30
会場:国立民族学博物館 本館1階 エントランスホール
趣旨:岩手県釜石市只越町に拠点を置く南部藩壽松院年行司支配太神楽(なんぶはんじゅしょういんねんぎょうじしはいだいかぐら)は、元禄一二年に釜石の守護神で ある尾崎大明神の遥拝所が建立されるさい、盛岡藩の修験を地域単位で管理する年行事のうち閉伊郡を担当していた壽松院によって任ぜられて、御神体の御供と して奉納されたといわれています。
年行司太神楽は、今日でも釜石三社といわれる釜石総鎮守八雲神社・尾崎神社・綿津見神社の祭典において、いずれも守護役として御神体が渡御するさい最前列 に位置して露払いを勤めています。また、尾崎神社の本宮から里宮に御神体を迎える曳船祭においても、御神楽船を仕立てて、御神体が鎮座する御召船を先導 し、家々の悪魔祓いを担当します。
さまざまな芸能が伝承されている釜石市内でも、歴史に支えられた由緒と格式を誇る団体として群を抜いているということもできます。 この年行司太神楽も東日本大震災によって甚大な被害を受けました。

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●関連イベント「鵜鳥神楽」みんぱく公演終了

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[PDF:2.1MB]

日時:2012年10月21日(日) 13:00〜14:30(12:30分 開場)
会場:国立民族学博物館 講堂(定員450名)
参加無料・申込不要・先着順
趣旨:東日本大震災から1年半が過ぎ、被災地は少しずつ復興へ向けて進み始めています。みんぱくでは震災後、有形・無形の文化遺産の復興支援を中心に活動を続けており、その取り組みの一環として、9月27日より企画展「記憶をつなぐ─津波被害と文化遺産」を開催します。本展示は、みんぱくがこれまで支援してきた文化遺産の実情をより多くの人に伝え、関心をもっていただくことを目的としています。この関連催しとして岩手県下閉伊郡普代村(しもへいぐんふだいむら)の鵜鳥神楽の公演をおこないます。伝承されてきた三陸沿岸部の文化を実際にご覧いただき、東日本大震災と東北地方へ再度まなざしを向けてもらう機会となればと思います。

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●関連事業 企画展関連写真展「写真で見る東日本大震災と被災文化遺産のレスキュー 」終了

会場:国立民族学博物館 本館企画展示場A
会期:2012年5月31日(木)~8月21日(火)

展示の趣旨

本企画展は、9月27日に開催する企画展「記憶をつなぐ-津波被害と文化遺産」で使用予定の写真パネルを展示しております。ここでは、被災地の博物館のひとつである仙台市博物館が作成した「仙台平野の歴史地震と津波-土と文字が語る仙台平野の災害の記憶」を展示するとともに、人間文化研究機構である国立民族学博物館、国立歴史民俗博物館、国文学研究資料館がおこなった被災文化財の救援活動について紹介します。また、大船渡市の鹿踊りの支援として活動した愛deerプロジェクトの活動も紹介しております。未曾有の被害をもたらした東日本大震災に対して、これからどんな支援活動があるのか。今、わたしたちができることを考える機会となれば幸いです。

開催予告

この企画展は国文学研究資料館で以下の期間に開催されます。

国文学研究資料館 http://www.nijl.ac.jp/

●関連事業 「国文学研究資料館 災害連携研究報告会」

会場:国文学研究資料館 大会議室
日時:2013年3月8日(金)13:00~16:00