月刊みんぱく
国立民族学博物館の広報誌『月刊みんぱく』は、世界の国々の最新の情報を毎月お届けしています。
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国立民族学博物館 総務課 広報係【TEL:06−6878−8560(平日9時~17時)】まで。
目次
- 【1】エッセイ・おおさか
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私の場合
内藤裕敬大阪の神戸寄りの端の方で暮らして20年になる。相当な不精者なので、一度引っ越してしまうと「住めば都」を決め込んで多少の不便は気にならぬ質だ。
- 特集 ゴミの輪郭
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【●】ゴミという捨てられない問題
木下直之コンビニで早朝のアルバイトを始めた娘の話によれば、ある時間になると、弁当やおにぎりをいっせいに棚から下ろし、片づける作業があるという。
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【●】ゴミ屋敷という逆説
五十嵐太郎私事で恐縮だが、数年前に今の職場に移る際に、わたしは、前の職場で自分の机の上や周囲にヤマのように積み重なっていた雑多なモノのほとんどを、思い切って捨てた。
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【●】偽装するごみ焼却場
川口幸也2001年に登場した大阪市環境事業局舞洲工場は、日本でもっとも有名なごみ焼却場だろう。
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世界のゴミ事情
【●】「スラム」のゴミ事情─ケープタウンのコーサ人
池谷和信アフリカ大陸の南端に位置するケープタウンは、世界でもっとも美しい街のひとつといわれる。しかし、街の中心部から車で15分ほど郊外に向かうと、付近の景観は一変する。
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【●】「野良ウシ」と「プラスチック」
三尾稔インドの町で最近よく聞かれる嘆きの一つは「ウシがプラスチックを食べて困る」ということである。
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【●】カイロのゴミ事情
西尾哲夫エジプトのカイロではザッバーリーンとよばれるゴミ収集人たちが、荷台を引いたロバやウマ、あるいはトラックを使ってゴミを集めている。
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【●】イヌイットのゴミ
岸上伸啓ある夏のことだった。アザラシ猟のためにイヌイットの友人と沖合いに出たとき、村のほうをみると白色の煙が高々と立ち昇っていた。
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【●】真っ赤な痕跡
林勲男パプアニューギニアの首都ポートモレスビーでは、繁華街に落ちているゴミがだいぶ減った。いつ頃からかと記憶をたどってみると、それは道端でビンロウの実を売る人びとの姿が少なくなった頃と一致している。
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【●】ルーマニアのゴミの話
新免光比呂ゴミというのは、人間がおのれの都合で決めつけた物質の一形態である。人間が利用できるとなれば、ゴミではなくなる(のだと思う)。
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【●】ゴミの越境、あるいは古着の話
朝岡康二バラバラに細かくなった無用物がゴミである。その仲間にクズ・アクタ・チリなどがある。有用部分を選別した残りがクズになる。
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【●】ゴミも展示してみたけれど……
笹原亮二以前働いていた博物館での話である。当時、民俗学の担当だったわたしは、日々の暮らしにおける物質文化の様相をテーマとする常設展示場の一角に、実際に使用されていた物置を中身ごとそっくりそのまま展示する企画を立てた。
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【●】捨てるゴミあれば、拾うゴミあり
川口幸也一本の木というのは、この世に生を受けたときから木である。一台のクルマも工場を出た瞬間からクルマだ。
- 退任のことば
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【●】北部カメルーンの口承文芸を研究する楽しさ
江口一久わたしは過去40年ほど北部カメルーンでフルベ族を中心とする人びとの口承文芸資料を収集してきた。資料の一部は、一般研究者にわかる形で出版物にしてきた。
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【●】わたしにとっての民博とアイヌ文化研究
大塚和義1976年、わたしはアイヌ文化の研究と展示を担当するために民博に赴任した。博物館建設工事が進むかたわら、展示のプランについて議論する日々であった。
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【●】生命体としての組織
─国立民族学博物館創設30年をむかえて
松原正毅ひとつの組織は、ひとつの生命体である。生命体であるかぎり、誕生と成長、衰亡という時間的推移をたどってゆかざるをえない。
- 【14】みんぱくインフォメーション
- 友の会とミュージアム・ショップからのご案内
- 【16】手習い塾
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西夏文字で日付を書く(2)
荒川慎太郎 - 【18】人力器械図譜 最終回
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穀物乾燥室
近藤雅樹 - 【20】生きもの博物誌
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カワカマス─雑魚にして神魚
吉田睦 - 【22】見ごろ・食べごろ人類学
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都市イヌイットの見果てぬ夢
岸上伸啓 -
【24】特別展 開催中
「きのうよりワクワクしてきた。」 - 編集後記
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