国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

民族学者の仕事場

国立民族学博物館には70数名の研究スタッフが民族学(文化人類学)を中心に活発な研究活動を続けています。ここではそれぞれの研究スタッフの仕事を詳しく紹介しています。

企画:民族学研究開発センター
構成・編集:野村雅一

※この企画は2002~03年度のものです。

Vol.4 近藤雅樹

日本の民具研究をリードする近藤雅樹さんは元イラストレーター。武蔵野美術大学で、いちどは洋画家を目指しました。しかし、「結局、美なんてないんだ」と悟り、当時そこの教授だった民俗学者の宮本常一に師事して民具調査法を実地で学びました。実測図づくりの第一人者の近藤さんですが、西日本で母から娘に伝えられる和服の紋についての著作『おんな紋』や、不思議世界にあこがれる若者たちを評した『霊感少女論』などの著作もあります。その研究は物のたんなる用途をこえて、物の怪(け)にまでおよんでいます。

【目次】