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ミュージアム
- (8)博物館学の国際研修 2015年8月27日刊行
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園田直子(国立民族学博物館教授)
国立民族学博物館(大阪府吹田市)では1994年から、途上国の博物館関係者を対象に、博物館学の国際研修を実施している(2004年以降はJICA=国際協力機構からの委託事業として滋賀県立琵琶湖博物館と共同運営)。一連のコースは、博物館を通じて自国の文化振興に貢献できる人材育成を目的とし、博物館に関するさまざまな事項を総合的に扱う点で、世界的に見てもユニークな研修になっている。
20年前は、博物館の基礎的な技術を学びたいという要望が強かった。10年経(た)った頃から博物館教育、近年は地域コミュニティーとの連携に関心をもつ研修員が増えている。自国の博物館事情を一番理解している研修員が、日本での経験や知見を応用し改変することで、その国の実情にあった博物館をつくることができる。そのため、研修員が相互に、そして日本側と影響を与え合う、双方向型のプログラムを組んできた。これまで56の国と地域から216名の研修員とオブザーバーを受け入れた。
今秋から「博物館とコミュニティー開発」コースが始まる。11月3日の公開フォーラム「世界の博物館2015」(国立民族学博物館)ではアルメニア、エジプト、セーシェル、パレスチナ、フィジー、ペルー、ミャンマー、ヨルダンからの発表を予定している。
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