国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

研究会・シンポジウム・学会などのお知らせ

2013年8月6日(火)
博学連携教員研修ワークショップ2013 in みんぱく「学校と博物館でつくる 国際理解教育―センセイもつくる・あそぶ・おどる・たのしむ―」

国立民族学博物館を活用した国際理解教育の実践事例の紹介やワークショップを通して、国際理解教育における博学連携の意義や可能性について考えます。

  • 日時:2013年8月6日(火)10:20~17:00(受付10:00~)
  • 場所:国立民族学博物館 講堂およびセミナー室(2階)、本館展示場内
  • 一般公開(参加無料/要事前申込[当日参加可])
  • 共催:日本国際理解教育学会
 

プログラム

※ 本プログラムは都合により変更となることがあります。

10:00~ 受付
<第1部> 講演とミュージアムツアー(司会 国立民族学博物館:上羽陽子
時間 内容
10:20~ 開会挨拶開会挨拶(国立民族学博物館長:須藤健一/日本国際理解教育学会副会長:森茂岳雄)
10:30~11:00 基調講演
「博学連携教員研修ワークショップ8年のあゆみ-センセイもたのしむ-」
(帝京大学・国立民族学博物館客員教員: 中山京子)
11:00~11:20 MMP による「わくわく体験 in みんぱく」への取り組み
(みんぱくミュージアムパートナーズ(MMP)
11:30~12:10 みんぱくの教員によるミュージアムツアー:
日本の文化展示(国立民族学博物館:笹原亮二
企画展「アマゾンの生き物文化」
(吹田市立博物館、国立民族学博物館名誉教授: 中牧弘允
企画展「武器をアートに-モザンビークにおける平和構築」(国立民族学博物館: 吉田憲司
12:10~13:20 昼食(各自ご用意ください)+ 展示場・「みんぱっく」自由見学
<第2部> ワークショップ (詳細は裏面参照。都合によりプログラム担当者が一部変更になる場合があります。)
時間 内容
13:20~15:20
  1. みんぱくシアター: 展示の登場人物になってみよう!(東京都市大学: 小林由利子/有明教育芸術短期大学: 山本直樹/中央大学: 森茂岳雄/国立民族学博物館: 菅瀬晶子
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  2. 「 フェアトレード」ってなぁに?(同志社中学・高等学校: 織田雪江/国立民族学博物館: 鈴木紀
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  3. 「 みんぱっく」で世界と教室をつなごう!(大阪教育大学附属平野小学校: 東真理子/国立民族学博物館: 呉屋淳子
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  4. 「 ことばへの目覚め」のための教材開発(奈良教育大学: 吉村雅仁、岩坂泰子/国立民族学博物館: 菊澤律子/国立民族学博物館名誉教授: 中牧弘允
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  5. ものづくりとiPad を用いた現地学習(文教大学: 今田晃一/立命館守山中学校・高等学校: 木村慶太/ 葛城市立磐城小学校: 山田幸生/国立民族学博物館: 齋藤玲子
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  6. すごろく教材で異文化理解(恵庭市立若草小学校: 東峰宏紀/中部大学: 宇治谷恵/国立民族学博物館: 韓敏朝倉敏夫
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  7. 歌と踊りで語りつぐ南の島の物語Ⅲ(東京学芸大学附属世田谷小学校: 居城勝彦/茨木市立三島小学校: 八代健志/ 帝京大学: 中山京子/国立民族学博物館: ピーター J. マシウス
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15:30~15:50 各ワークショップ担当者&参加者のコメント
15:50~16:10 映像&講評
(同志社女子大学:上田信行/吹田市立博物館、国立民族学博物館名誉教授: 中牧弘允
16:10~16:45 参加者&スタッフのカフェ懇談会
16:45~16:55 全体アンケート記入
16:55~17:00 閉会挨拶 (国立民族学博物館: 朝倉敏夫)

参加・申し込み方法

所属・参加者名・参加希望ワークショップを明記の上、下記までお申し込みください。
(当日参加も可能ですが、事前申し込みにご協力ください。なお、参加費は不要です。)

一般
〒565-8511 吹田市千里万博公園10-1
国立民族学博物館 情報企画課
FAX:06-6878-8242
E-mail:hakugaku★idc.minpaku.ac.jp(★を@に置き換えて送信ください。)
日本国際理解教育学会員
日本国際理解教育学会事務局
E-mail:kokusairikai@bunka.ac.jp
日本国際理解教育学会ホームページ:http://www.kokusairikai.com/
 

第2部ワークショップのご案内

*申し込み時に参加希望ワークショップを明記ください。

 みんぱくシアター: 展示の登場人物になってみよう!

みんぱくは劇場です。それぞれの展示の背後にはさまざまなストーリーがあります。そこで、展示からドラマ/演劇の手法を使った誰にでもできるアクティビティを行います。具体的には、もし自分が展示されている人物だとしたらと想像し、動きとセリフを考え、実際に表現してみます。特に、パレスチナに注目して、その生活や文化についての理解を深めます。さらに、授業や学習活動に簡単に応用できるドラマ/演劇の手法を知ることができます。(定員15 名)

 「フェアトレード」ってなぁに?

フェアトレード、民衆交易、コミュニティ・トレード、オルタートレードなどと呼ばれているものは何なのでしょう?そもそも何のために始まったのでしょうか?これらで取引される商品の中で、最も大きなシェアを占めるのがコーヒーです。教材本『コーヒーモノガタリ』から、フェアトレードを実践しているキリマンジャロ山の西斜面にあるルカニ村(タンザニア)を写真でめぐったり、フェアトレードコーヒーのパッケージに記載された内容を比較したりしながら、フェアトレードのエッセンスを探ってみましょう。そしてフェアトレードのこれからについても一緒に考えてみましょう。(定員36名)

 「みんぱっく」で世界と教室をつなごう!

「みんぱっく」とは、国や地域ごとに、衣装や生活にまつわるさまざまな道具などの物資料と各種解説をスーツケースに詰め込んだ無料の貸し出しキットです。このワークショップでは、2013 年4 月から新たに仲間入りした、みんぱっく韓国編「ソウルのこども時間」を使って、異文化をめぐる多様な教育の可能性を探ります。普段は聞けない「みんぱっく」の誕生・制作そして運用背景を制作者が直接レクチャーをします。ワークショップを通して、世界と教室をつなぐアイディア、つまり「考える種」のお土産を持ち帰っていただきます。(定員20名)

 「ことばへの目覚め」のための教材開発

現在、日本の小・中学校は多言語化しつつあります。その一方で、日本の言語教育は「国語」と「英語」のみが強調される「二重の単言語主義」とも呼べる状況です。学校の教育課程の中で、日本人の子どもたちと外国につながる子どもたちとを結ぶような、もっと豊かな「ことば」の教育を提供できないでしょうか。このワークショップでは、多言語主義に基づく言語教育政策をすすめる欧州の方法論とその教材を参考にしながら、多言語活動(少数言語、移民の言語、日本手話などを含む)の体験をしていただくと共に、みんぱくを探検しながら新たな教材作りを行います。(定員30名)

 ものづくりとiPad を用いた現地学習

独特の美しさがある「アイウシ」などのアイヌ文様には、魔よけの意味があると言われています。本ワークショップでは、まず事前学習としてシンメトリカルなアイヌ文様の切り絵を行い、小さな額縁の飾り物を製作します。その後iPadを持って、アイヌ文化展示場に赴きます。iPadアプリである「キーノート(プレゼンテーション)」や「iMovie(動画編集)」などを活用してのミニ実習を行います。最後にタブレット型端末を活用した博物館の現地学習のあり方について協議しながらその可能性を検討します。iPad 初心者の方歓迎です。(このワークショップは、定員に達したため受付終了しました。

 すごろく教材で異文化理解

小中学校向けに開発した日中韓相互理解のための「すごろく教材」を体験し、作成にチャレンジしてみるワークショップです。「すごろく教材」とは、修学旅行をシミュレートしたすごろくの中で、日中韓の文化の多様性と共通性を理解するとともに、歴史的、地理的な事項や社会制度などを学び、相互理解のきっかけとすることをねらいに開発されたオリジナル教材です。当日はすごろく教材を体験した後、みんぱく展示物や素材をもとに、すごろくに盛り込みたいクイズやアクティビティーを考え、オリジナルすごろくを作成しましょう。(定員30名)

 歌と踊りで語りつぐ南の島の物語Ⅲ

マリアナ諸島グアムの先住民チャモロの人々は、歌と踊りで創世物語や歴史を伝えてきました。スペイン統治の影響を受けたスパニッシュダンスもあります。今回はチャチャにも挑戦です。太平洋の島々を教材化することの意義や課題を、踊りを通して考えます。チャモロ語にそった振りで踊り、大切にしたいこと、ルーツを語り継ぐための物語に想いをめぐらせ、チャモロ文化の世界を楽しみましょう。本ワークショップは今回で最終回です。展示場の大きなカヌーのまわり、太平洋の床地図の上で気持ちよく歌っておどりましょう。初めての方も歓迎です。(定員35名)


[image] 『学校と博物館でつくる国際理解教育—新しい学びをデザインするー』中牧弘允・森茂岳雄・多田孝志(編著)(2009 年、明石書店)