研究スタッフ便り 蘭語学ことはじめ
5月(2) 「日本風」料理
風のようにひと月が過ぎ、近所のスーパーに行くと新しい雑誌がでている。日本でも夏が近づき「ヤセる本が大人気」なんて見出しが新聞の書籍欄に出ているようだが、今月のこちらでのお料理雑誌もなんと低カロリー食特集!掲載レシピはすべて「一食あたり450カロリー以下」と出ている。オランダでは街中で病的に太っちょの人をみかけることはほとんどないし(見かけると観光客だったりする)、健康そうにみえる人が多いのに、それでもやっぱりカロリーを気にするのかな。それとも、普段から気にかけているから太っちょにならないのか。オランダのジュース類などは概してカロリーが低めだが、清涼飲料水が1kcal以下(/100ml)というのまであるのはすごい。ボトルにはしっかり
Light! Minder dan 1 kcalorie (=Light! Fewer than 1 kcal!) 「低カロリー 1kcal以下!」
と出ている。
ちなみにオランダ語で「~より○○」といいたいとき(比較級)にはすべて語尾に -er をつけ、「一番○○」といいたいとき(最上級)には -st をつける。英語では、-er/-est を直接つける単語もたくさんあるけれど、長い単語の場合には、かわりに more/most をつかわなくてはならなかった。オランダ語では、ぜーんぶ -er/-st でOK。えっ、こんなに長い単語につけちゃっていいの、と思うような長い単語にも -er/-st がつきます。以下に例をいくつか。(綴りの規則の関係で母音や子音の数が変わりますが、活用としてはこれでも規則的。)
悲しいことに、よく使う単語が不規則であるのは、オランダ語も同じ。雑誌の表紙に出ている「より少ない」を示す minder 'less' も不規則活用。あまり数がないのが不幸中の幸い(大げさ?)といえる。
さて、欧米諸国で低カロリー食といえば、なんといっても日本食。日本食は、なんとなく高級感(?)がある上に健康的、というのでとっても人気。(余談だが、日本国内では逆に、欧米食の影響でカロリーが高くなってきてはいるのはみんなが認識しているところ。これこそ「グローバリゼーション」の基本形といえるかも。)今回の低カロリーレシピ特集にもなんと、主食とデザートにひとつずつ、「日本風」が出てくる。これは何をおいてもつくってみなければ・・・。(前回同様、リンクをクリックするとオランダ語のレシピと写真が見られます。)
「中華いため用麺」というのは、単なる味のついていないインスタント・ラーメン。お湯をわかして二分間ゆで、ざるにあげて水を切る。ゆですぎないように注意、なんていうところまで気がまわるのは、やっぱり本当の日本人だから?と意味もなく得意になる。鶏むね肉の細切りを炒め、しょうゆ大さじ3(―> 大さじ 2に変更)で味付け。しょうゆにはちゃんとレシピに「日本風しょうゆ使用のこと」とわざわざ注意書きがついている。実は、海外での「しょうゆ」なるものには、中国のものだとか、他の地域からきたものだとか、現地産のものだとか、けっこういろいろな味のものがある。日本にいるときにはまったく違うものだと認識していた「濃口しょうゆ」と「薄口しょうゆ」が、同じ種類のしょうゆの変種に過ぎないのだと確認できるくらい、味が違う。ところがハワイに住んでいたときには、「味がちがう」というと「気のせいじゃないの」などといわれることもよくあった。オランダの人にはやっぱり味の違いがわかるらしい、などと、意味もなくオランダびいきになりたい気になるが、これは単に、消費者に新しいものを買わせようというスーパーの魂胆だと考えたほうが現実に近いかも。
ちなみに、海外で日本のしょうゆとして売っているのは「濃口しょうゆ」が一般的で、薄口しょうゆにはほとんどお目にかかれません。(この、関西料理に必需品の「薄口しょうゆ」というのは、減塩しょうゆとは違いますので念のため。)私がウン十年前に大学進学で東京に行ったときには、薄口しょうゆは探さなくては買えませんでしたし、東京ではそもそも、その存在を知っている人が限られていました。が、私が関西にもどってきたそのウン十年後のおととしには、東京でもほとんどどこでも薄口しょうゆが買えるようになっていました・・・オランダでしょうゆのことを考えながら時代の変化を感じているのは、ちょっとヘンですが。
さて、しょうゆ味チキンを皿にとって味を落ち着かせる間に「日本風野菜炒めパック」を炒め、火が通ったら麺をもどして残りのしょうゆで味をつける。・・・残りのしょうゆって、どれくらいの量だったっけ、と思いながら分量をみてびっくり。しょうゆは全部で50mlとある。それって、こちらで買ったしょうゆの小さい瓶の3分の1、しょうゆ差しいっぱい分の量だぞー。というわけで、ここでも本当の日本人であることを示すべくレシピ変更、大さじ3をまわしかけて味付け。チキンをもどしいれ、こしょうで味をととのえ、刻んだ香菜を添えてできあがり。だしも酒もなにもなしで、しょうゆだけでいいのだろうか、とおそるおそる食べてみたが、以外にも味はとてもおいしくて、しっかりおかわりもした。もっとも、夕食がこれ一品だけ、というのは日本ではありえないだろうな。仮に昼ごはんだったとして、味噌汁(中華スープ?)くらいはつけるでしょ?
さて、以上、この料理のどこが日本風なのか、などと深く考えないでくださいね。そもそも、「日本風野菜炒めパック」に入っていた野菜というのが・・・
最後のきぬさやだけがかろうじて合格!といったかんじ。ほかの野菜は、最近でこそ大手のスーパーなどで買うことができるようになってきたけど、日本ではどちらかというと珍しい野菜なのではないだろうか。もしかしたら調味料に「日本風」しょうゆだけをつかうというのが日本風なのかもしれない、と思ったりするが、でも、野菜ミックスにはいってたソースは照り焼き風だったよな~。レシピにはわざわざ「このレシピでは付属のソースは使いません」と、これまた注意書きがついていたりして。さらにさらに。「おいしく食べるためのヒント」という欄外の注に、ごま油をまわしかけると一層風味がまします、とある。ごま油って・・・。
そしてなんといっても、最後の極めつけが香菜。これは、パクチーといったほうがピンと来る人もおられるかもしれない。中華料理やタイ料理、パキスタン料理などに入っている香りに特徴のあるパセリのこと。西洋圏ならコリアンダーとかシラントロー、ハワイでは Chinese Parsley 「中国パセリ」と言っていた。いずれにしても、日本ではどこに売っているか知らないと買うことができないハーブの一種。東京でアパートの二階に部屋を借りて住んでいたときに大切に鉢植えにしていたのが、ある日、職場からもどると風で地上に墜落していてそれで終わりになってしまった、という悲しい思い出話もある。
要約。現地素材を生かした焼きそばに「日本風」しょうゆで味付けしたのが、この料理。名称の意味の詳細は不明。でもおいしかったら、またつくろうっと。
500mlの湯を沸かし、少しさます。緑茶一パックをいれて緑色になるまで置く。これに蜂蜜を加えたものをビニール袋(ジップロック)に入れる。冷凍庫に入れて、半時間ごとに砕いて混ぜる。これを五時間繰り返すとみぞれ状のアイスができる。みぞれ状になったアイスをガラス容器に盛り、上にミントの葉とライチを3-4個飾る。
日本だったらそのまま凍らせてしまって、カキ氷にするといいかな、と思ったりする。ただ、最後にまたまたライチが添わってしまうところが、やっぱりヨーロッパの日本風。うーん要するに、地球の反対側にいくと中国も韓国も日本も同じに見えるっていうことなのね。でも日本では逆に、「オランダはいいねぇ、料理の種類も多いし、昼ごはんゆっくりたべられて。」とか言われることもよくあるから(それってフランスかスペインのことじゃないの~?)、やっぱりおあいこ、かな。
<追記>
ライデンにも「日本料理」を出すレストランがあります。駅の近くにある大きなアジア料理店は日本料理「も」出すことを大々的に宣伝してるし、小さなすしレストランみたいなのもある。どんな味なんだか、いったん試食しに行ってみたい、と思いつつ、まだそのままになっています。
あるお天気のよい週末、レストランのテラスがどこもにぎわっている中で、すしレストランだけがなぜか、がらすき。たまたまタイミングが悪かっただけかもしれませんが、オランダに限らずどこに行っても日本食を出すレストランはなぜかとても「高い」というのも確か。「素材が新鮮じゃないといけないからじゃないの?」などと好意的に言ってくれる人もいるけれど、たとえばオーストラリアで「日本料理」の代名詞のようになっている鉄板焼きの材料、現地で調達すればそんなに高いとは思えないし、さしみと寿司だけが日本食というわけでもない。「海外でも本当の日本の材料をつかった本当の日本食の味を知ってもらうことが大事」とのたまう政治家の方もおられますが、日本の国外で日本から運んだ「純粋の」素材をつかって(超)高価な日本料理を提供しても、対価を払う価値があると考えるのは現地在住の日本人(の一部)に過ぎないように思う。そんなことよりは、現地の素材を使った料理を気軽につまみ食いしてもらえるほうがうんといい。その人たちにもし日本にきてくれる機会が訪れて日本で食事をし、「あれっ、思ってたのと違うね~」という会話をしてくれればそれでよいのでは、と思うのは、もしかして私のような政治オンチの人間にのみ通じる理屈なのでしょうか。現地の日本の人にとっても、ほんとは違うんだよ~、というような話をするきっかけにもなるのでは?(余計なお世話?)。
・・・といいながらも、イタリアにいったという日本人の友人が、イタリアのピザはおいしくない、口をそろえて言っていたのを思い出すと、ちょっと複雑な気分。
Light! Minder dan 1 kcalorie (=Light! Fewer than 1 kcal!) 「低カロリー 1kcal以下!」
と出ている。
ちなみにオランダ語で「~より○○」といいたいとき(比較級)にはすべて語尾に -er をつけ、「一番○○」といいたいとき(最上級)には -st をつける。英語では、-er/-est を直接つける単語もたくさんあるけれど、長い単語の場合には、かわりに more/most をつかわなくてはならなかった。オランダ語では、ぜーんぶ -er/-st でOK。えっ、こんなに長い単語につけちゃっていいの、と思うような長い単語にも -er/-st がつきます。以下に例をいくつか。(綴りの規則の関係で母音や子音の数が変わりますが、活用としてはこれでも規則的。)
原級 | 比較級 | 最上級 | 訳 (参考 英語) |
groot | groter | grootst | 大きい (big/bigger/biggest) |
dun | dunner | dunst | 細い、やせた (thin/thinner/thinnest) |
vet | vetter | vetst | 太った (fat/fatter/fattest) |
belangrijk | belangrijker | belangrijkst | 大切な (more/most important) |
levensgevaarlijk | levensgevaarlijker | levensgevaarlijkst | 命に関わる (more/most life-threatening) |
悲しいことに、よく使う単語が不規則であるのは、オランダ語も同じ。雑誌の表紙に出ている「より少ない」を示す minder 'less' も不規則活用。あまり数がないのが不幸中の幸い(大げさ?)といえる。
原級 | 比較級 | 最上級 | 訳 (参考 英語) |
goed | beter | best | 良い (good/beter/best) |
veel | meer | meest | たくさん (many, a lot/more/most) |
weinig | minder | minst | 少し(few, little/less/least) |
graag | liever | liefst | よろこんで(する) (gladly, more/most gladly) |
さて、欧米諸国で低カロリー食といえば、なんといっても日本食。日本食は、なんとなく高級感(?)がある上に健康的、というのでとっても人気。(余談だが、日本国内では逆に、欧米食の影響でカロリーが高くなってきてはいるのはみんなが認識しているところ。これこそ「グローバリゼーション」の基本形といえるかも。)今回の低カロリーレシピ特集にもなんと、主食とデザートにひとつずつ、「日本風」が出てくる。これは何をおいてもつくってみなければ・・・。(前回同様、リンクをクリックするとオランダ語のレシピと写真が見られます。)
1. 日本風やきそば (Roergebakken noedels op z'n Japans) | |
http://www.ah.nl/allerhande/recepten/recipe.jsp?title=roergebakken+noedels+op&id=434710&offset=0 | |
3/4 pak wok noedels (a 248 g) | 中華炒め用麺 3/4パック |
3-4 el olie | 油 大さじ3-4 |
300 g kipfilet, in reepjes | 鶏むね肉細切り 300g |
50 ml (Japanse) sojasaus | 「日本風」しょうゆ 50ml |
2 bakken Japanse wokgroente (a 400 g) | 日本風野菜炒めパック 2パック |
1 zakje koriander (15 g), gesneden | コリアンダー(刻んだもの) 1パック |
「中華いため用麺」というのは、単なる味のついていないインスタント・ラーメン。お湯をわかして二分間ゆで、ざるにあげて水を切る。ゆですぎないように注意、なんていうところまで気がまわるのは、やっぱり本当の日本人だから?と意味もなく得意になる。鶏むね肉の細切りを炒め、しょうゆ大さじ3(―> 大さじ 2に変更)で味付け。しょうゆにはちゃんとレシピに「日本風しょうゆ使用のこと」とわざわざ注意書きがついている。実は、海外での「しょうゆ」なるものには、中国のものだとか、他の地域からきたものだとか、現地産のものだとか、けっこういろいろな味のものがある。日本にいるときにはまったく違うものだと認識していた「濃口しょうゆ」と「薄口しょうゆ」が、同じ種類のしょうゆの変種に過ぎないのだと確認できるくらい、味が違う。ところがハワイに住んでいたときには、「味がちがう」というと「気のせいじゃないの」などといわれることもよくあった。オランダの人にはやっぱり味の違いがわかるらしい、などと、意味もなくオランダびいきになりたい気になるが、これは単に、消費者に新しいものを買わせようというスーパーの魂胆だと考えたほうが現実に近いかも。
ちなみに、海外で日本のしょうゆとして売っているのは「濃口しょうゆ」が一般的で、薄口しょうゆにはほとんどお目にかかれません。(この、関西料理に必需品の「薄口しょうゆ」というのは、減塩しょうゆとは違いますので念のため。)私がウン十年前に大学進学で東京に行ったときには、薄口しょうゆは探さなくては買えませんでしたし、東京ではそもそも、その存在を知っている人が限られていました。が、私が関西にもどってきたそのウン十年後のおととしには、東京でもほとんどどこでも薄口しょうゆが買えるようになっていました・・・オランダでしょうゆのことを考えながら時代の変化を感じているのは、ちょっとヘンですが。
さて、しょうゆ味チキンを皿にとって味を落ち着かせる間に「日本風野菜炒めパック」を炒め、火が通ったら麺をもどして残りのしょうゆで味をつける。・・・残りのしょうゆって、どれくらいの量だったっけ、と思いながら分量をみてびっくり。しょうゆは全部で50mlとある。それって、こちらで買ったしょうゆの小さい瓶の3分の1、しょうゆ差しいっぱい分の量だぞー。というわけで、ここでも本当の日本人であることを示すべくレシピ変更、大さじ3をまわしかけて味付け。チキンをもどしいれ、こしょうで味をととのえ、刻んだ香菜を添えてできあがり。だしも酒もなにもなしで、しょうゆだけでいいのだろうか、とおそるおそる食べてみたが、以外にも味はとてもおいしくて、しっかりおかわりもした。もっとも、夕食がこれ一品だけ、というのは日本ではありえないだろうな。仮に昼ごはんだったとして、味噌汁(中華スープ?)くらいはつけるでしょ?
さて、以上、この料理のどこが日本風なのか、などと深く考えないでくださいね。そもそも、「日本風野菜炒めパック」に入っていた野菜というのが・・・
オランダ語 | 英 語 | 訳 |
kastanje champignons | brown mushrooms | ブラウン・マッシュルーム |
rode paprika | red capsicum (red big pepper) | 赤ピーマン |
courgette | zucchini | ズッキーニ |
prei | leek | リーク(おばけねぎ) |
rode ui | red onion | 赤たまねぎ |
peultjes | pea pods | きぬさや(えんどうまめ) |
champignon (英 mushroom) はもちろん、フランス語からの借用語。 |
最後のきぬさやだけがかろうじて合格!といったかんじ。ほかの野菜は、最近でこそ大手のスーパーなどで買うことができるようになってきたけど、日本ではどちらかというと珍しい野菜なのではないだろうか。もしかしたら調味料に「日本風」しょうゆだけをつかうというのが日本風なのかもしれない、と思ったりするが、でも、野菜ミックスにはいってたソースは照り焼き風だったよな~。レシピにはわざわざ「このレシピでは付属のソースは使いません」と、これまた注意書きがついていたりして。さらにさらに。「おいしく食べるためのヒント」という欄外の注に、ごま油をまわしかけると一層風味がまします、とある。ごま油って・・・。
そしてなんといっても、最後の極めつけが香菜。これは、パクチーといったほうがピンと来る人もおられるかもしれない。中華料理やタイ料理、パキスタン料理などに入っている香りに特徴のあるパセリのこと。西洋圏ならコリアンダーとかシラントロー、ハワイでは Chinese Parsley 「中国パセリ」と言っていた。いずれにしても、日本ではどこに売っているか知らないと買うことができないハーブの一種。東京でアパートの二階に部屋を借りて住んでいたときに大切に鉢植えにしていたのが、ある日、職場からもどると風で地上に墜落していてそれで終わりになってしまった、という悲しい思い出話もある。
要約。現地素材を生かした焼きそばに「日本風」しょうゆで味付けしたのが、この料理。名称の意味の詳細は不明。でもおいしかったら、またつくろうっと。
2. 緑茶のカキ氷風ライチ添え (Granita van groene thee met lychee) | |
http://www.ah.nl/allerhande/recepten/recipe.jsp?title=Granita+van+groene+thee+met+lychee&id=434690&offset=0 | |
1 zakje groene thee | 緑茶(ティーパック) ひと袋 |
8 el honing | 蜂蜜 大さじ8 |
1/2 citroen, uitgeperst | レモン半分の絞り汁 |
5 takjes verse munt (zakje 15 g) | ミントの葉 (5本分) |
1/2 blik lychees (a 565 g) | ライチ (缶詰半分) |
500mlの湯を沸かし、少しさます。緑茶一パックをいれて緑色になるまで置く。これに蜂蜜を加えたものをビニール袋(ジップロック)に入れる。冷凍庫に入れて、半時間ごとに砕いて混ぜる。これを五時間繰り返すとみぞれ状のアイスができる。みぞれ状になったアイスをガラス容器に盛り、上にミントの葉とライチを3-4個飾る。
日本だったらそのまま凍らせてしまって、カキ氷にするといいかな、と思ったりする。ただ、最後にまたまたライチが添わってしまうところが、やっぱりヨーロッパの日本風。うーん要するに、地球の反対側にいくと中国も韓国も日本も同じに見えるっていうことなのね。でも日本では逆に、「オランダはいいねぇ、料理の種類も多いし、昼ごはんゆっくりたべられて。」とか言われることもよくあるから(それってフランスかスペインのことじゃないの~?)、やっぱりおあいこ、かな。
<追記>
ライデンにも「日本料理」を出すレストランがあります。駅の近くにある大きなアジア料理店は日本料理「も」出すことを大々的に宣伝してるし、小さなすしレストランみたいなのもある。どんな味なんだか、いったん試食しに行ってみたい、と思いつつ、まだそのままになっています。
あるお天気のよい週末、レストランのテラスがどこもにぎわっている中で、すしレストランだけがなぜか、がらすき。たまたまタイミングが悪かっただけかもしれませんが、オランダに限らずどこに行っても日本食を出すレストランはなぜかとても「高い」というのも確か。「素材が新鮮じゃないといけないからじゃないの?」などと好意的に言ってくれる人もいるけれど、たとえばオーストラリアで「日本料理」の代名詞のようになっている鉄板焼きの材料、現地で調達すればそんなに高いとは思えないし、さしみと寿司だけが日本食というわけでもない。「海外でも本当の日本の材料をつかった本当の日本食の味を知ってもらうことが大事」とのたまう政治家の方もおられますが、日本の国外で日本から運んだ「純粋の」素材をつかって(超)高価な日本料理を提供しても、対価を払う価値があると考えるのは現地在住の日本人(の一部)に過ぎないように思う。そんなことよりは、現地の素材を使った料理を気軽につまみ食いしてもらえるほうがうんといい。その人たちにもし日本にきてくれる機会が訪れて日本で食事をし、「あれっ、思ってたのと違うね~」という会話をしてくれればそれでよいのでは、と思うのは、もしかして私のような政治オンチの人間にのみ通じる理屈なのでしょうか。現地の日本の人にとっても、ほんとは違うんだよ~、というような話をするきっかけにもなるのでは?(余計なお世話?)。
・・・といいながらも、イタリアにいったという日本人の友人が、イタリアのピザはおいしくない、口をそろえて言っていたのを思い出すと、ちょっと複雑な気分。