みんぱくのオタカラ
- ディンゴの家族 2006年1月19日刊行
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松山利夫
オーストラリアの在来犬ディンゴは、農牧場を開設したヨーロッパ人には厄介者でした。しかし、アボリジナルはその子犬を育て、ペットにしていました。ただ発情期をむかえると、配偶者を求めて彼らのそばから立ち去りました。そのディンゴに植民後アボリジナルが被った歴史を重ねたのが、リン・オウナスの作品「ディンゴの家族」です。アボリジナルもディンゴも、一方的に土地を追われたからです。犬の縞模様は、アボリジナル旗の色と同じです。黒は人を、赤は大地を、黄色は太陽をあらわしています。
松山利夫(民族社会研究部)
◆今月の「オタカラ」
標本番号:H180887~91 / 展示番号:OS1293~1297 / 標本名:ディンゴの家族◆関連ページ
年末年始展示イベント「いぬ」(2005年12月15日~2006年1月31日)
本館展示場(オセアニア展示)
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