梅棹忠夫先生(1920-2010) は、みんぱく(国立民族学博物館) の創設に尽力した、初代館長です。
京都に生まれ、子どものころから、絵をかいたり、山をあるいたり、それらの活動を記録することに熱心でした。中学校での成績が良かったので、飛び級して高校に入学しましたが、高校では登山に熱中し、2年も落第したそうです。大学では、動物生態学をまなび、探検家にあこがれて、当時、日本が支配していた海外の各地に送られた調査隊に参加しました。国内外のさまざまな自然や文化にふれた経験にもとづいて、のちに、たくさんの本を書きました。そのうちの多くが、1986年に失明してから書かれたのには驚かされます。どうして、そんなことができたのでしょうか。そのなぞをとくカギが『知的生産の技術』(岩波書店、19 69)にあります。その本には、見聞したことをどのようにまとめ、わすれてもかまわないようにするかについて考えた梅棹先生の<知の七つ道具>が紹介されています。
このみんぱっくには、そんな<知の七つ道具>をつめました。それぞれ、組み立てて展示できるようになっています。みなさんの教室でぜひ展示してみてください。そして、先人の知恵をまなぶとともに、自分たち自身で新しいまなびのかたちをつくりだしてください。
みんぱっくに入っているモノたち
※色や形などが、写真とは異なるものが含まれる場合もあります。